2009年7月22日水曜日

A Happy Moment


夏休みに入る直前、自分の生徒達に向かって思わず「I Love You!」と叫んでしまうほど、この上なく幸せな瞬間がありました。突然、口から出てきてしまったこの三語に、自分でも驚いた!「私って本当にこの子達を愛しているのかな」という私の質問に、友人はあっさりと「It is so obvious! だってマサミ、この半年話すことといえば、彼らのことばかりだったわよ!」 まさに、このところ私の頭の中は、彼らのことでいっぱいでした。

高知能生徒の為の学校で、日本語を教え出して4年。知能が高すぎるからこそ、社会に適応できず、ガラス細工のように簡単に壊れてしまいそうな心を持った12歳から24歳までの生徒達。一週間に一度のレッスンで、なかなか先には進まないけど、私が唯一できる日本語・日本文化に触れてもらうことで、何とか彼らの視野を広げて、Happyにしてあげたいなぁと、私なりに試行錯誤してきた期間でした。

その生徒達の一人で、3年前から日本語をはじめ、すばらしい記憶力と、アニメのお陰で、去年の12月には日本語能力試験の3級に高得点で合格したR君(19歳)。聡明すぎる頭脳と透き通るような眼と超デリケートな心の持ち主で、心身を病むこともしばしば。

2年前から日本語を始め、生ぬるい態度で日本語学習に当たっていた2人の生徒(16歳)が、6月に、毎年12月にある日本語能力試験を受けることを決心しました。その決心だけでも、すごい事。全力でサポートしようと、今までの月曜の朝のレッスンにプラスで、午後にも試験準備用のレッスンをしていくことになりましたが、4級を受けるとはいえ、現在の時点でも未習の物がわんさか。そこで、ダメ元でこのR君に私の手助けを頼んだところ、うれしいことに快く引き受けてくれました。引きこもりがちで、この冬から春にかけて体調を崩し、ほとんど学校にも来てなかった彼が、人に手を差し伸べる!

その日、夏休み前の二人への最後の試験準備レッスンが終わって、「あぁ、夏休み前の分が終了できなかったよ。どうしようー。」と暗い顔で私が階段を下りてくると、R君に出くわしました。R君は「二人にまだ何か教えるものある?」そこに、うまい具合に2階から階段を降りてきた二人。「R君が君達に今週レッスンしてくれるって言うんだけど、どう?」と聞くと、二人ともやる気満々に良い返事。早速日時を決め、我が子が学校から帰宅する時間の迫る私は、やらなければならないプリントを3人に渡し、簡単にさっさと説明していると、この2人の勉強意欲、R君の前向きで周りと関わろうとする態度と私に対するサポートに、ドンドン嬉しさがこみ上げ、急いでバイバイという代わりに、「I love you!」と発していたのでした。車に向かって歩きながら、「えっ、今私、I love youって言った?ええっ、私どうしちゃったんだろう。生徒達ヘンに思ってないかなぁ・・・。」とグルグル頭をかけめぐり、「でもそれって、本当に私の素直な気持ちだったんだよなぁ。本当に幸せな気持ち!こんな至福の瞬間って、今までの人生にあったかな?まぁ、生徒達もそんなに気にしていないだろう。中年教師の戯言だし。」なんて考えながら、心はどこか雲の上をさまよいつつも、なんとか無事に車を運転して家に帰ったのでした。

それから、数日間ハテナマーク???が私の頭を占領していたのですが、考えてみれば、彼らをHappyにしようと努力してきたはずなのに、彼らのお陰で、一番Happyになっていたのは自分でした。富んだご褒美です。これからも、あの瞬間を大切に、生徒達一人ひとりを大切にし、彼らそれぞれがHappyに自分の人生の道を歩んでいけるように、しっかり関わって行きたいと思います。I love you all very much!